2009年9月29日火曜日

岐阜の究極の鮎ワイン会

27Septembre2009

ワインマニアの友人のお誘いで、いそいそと^^日曜朝岐阜に向う。
関東からは私だけだが、関西からは有名人が続々集結!
目指すは、岐阜・川原町”泉屋”さん
創業明治20年の鮎料理の老舗。

正に日曜の昼下がり、ランチと呼ぶには余りにも高尚な・・・

オードヴル ヴァリエ
ごりの煮付け・地野菜マリネ・鮎の熟れすし・
鮎南蛮漬け・地の枝豆・鮎入りグリッシーニ
鮎熟れすしは、こちらの五代目社長、泉 善七さんが
一度歴史から途絶えたこの料理を復活させたとか。
程よい熟成の、飛び切りのエポワッスのような旨さです。
シャンパーニュ アンリオ マグナムがすすみます^^

鮎の手毬すしは、一口でパク!

鮎のパテ、デュクリュ ボーカイユー1985がすすみます^^

さて、鮎焼きのお出まし。
左、郡上川(ぐじょう)産。右、馬瀬川(まぜ)産。
郡上は淡白な旨み、馬瀬風味が強い。
しかし最も特筆は、こちらの五代目社長
泉 善七さんの焼きの技術の素晴らしさ。
外は香ばしくパリッと、中はふっくら。
きっちり、絶妙な火の通り具合。

こちらは、関西のソムリエのドン。
リーガロイヤルホテル、マスターソムリエ
岡 昌治ソムリエ協会副会長!
シャトー モンローズ1962をサーヴして頂きました。
100万ドルの笑顔!
容器にご注目^^
「弘法筆を選ばず!」

本日のNO1鮎!和良川(わら)の鮎の雄姿。
最も味が濃く、シャトー モンローズ1962と絶妙でした。
勿論、頭から尻尾まで丸ごと頂きます。
はらわたの苦味とボルドーの銘酒のタンニンが・・◎

ニョッキ鮎風味

こちらは、下呂川の鮎の雄姿。
香ばしさが堪りません。

熱々のオリーヴオイルで泳ぐのは、超希少な
味女ドジョウ(あじめ)、これにはやはりスペインワインでしょうか。
本日は、ナパのカベルネでパクパク^^旨すぎ!
オイルにバゲットを放り込み、ワインをやっつけます。

子持ち鮎の甘露煮、甘さが絶妙でした。

〆の鮎らーめん!繊細な鮎だしスープと細麺
ハーフにしなければ良かった(^^;
画像にはありませんが、残ったスープに
ご飯投入^^(即席雑炊)
まだ足りずに、雑炊追加。

キウィフルーツと、鮎熟れすし生チョコ 絶品!!

山椒アイス!
あっという間の3時間でした。
次回は11月の”子持ち鮎会”



マニアな方々の”社長就任お祝い”ワイン会




26Septembre2009


ワインマニアの極み!^^久保社長さんのワイン会@toratanu


Esprit de Fleur NV En Magnum
Gewurztrtrminer’73Hugel
Ch.Lynch Bages’75
Chateauneuf du Pape’45H.Boillot
Ch.Beychevelle’28
Morandell Groner Veltliner Auslese’71
Pinot Gris’90Zind Humbrecht
今回のワイン会は、ご友人の水戸部 朝信さんが
この度水戸部酒造さんの社長に就任されたお祝い会です^^
水戸部さん社長ご就任おめでとうございます!
お持込のワインは、いずれも激レアの古酒ばかり
さすが、マニアの極みの久保さんセレクトです。
いずれも飛び切りの状態のものばかり^^
シャトー ベイシェヴェル1928は翌年の世界恐慌の1929と並んだ
世紀の当たり年ツインヴィンテージ!
toratanuは6~7年前、この垂直を行なった事がありますが、
81歳にして、未だ爆弾のような果実味を有する驚愕の酒質。
凝縮感のあるフランボワーズのコンポートに旨み成分が乗った感じです^^
(判り辛くてすみません^^;)
本日は有難うございました。
又次回、マニアなワインをお持込下さい^^




2009年9月20日日曜日

toratanuレア!ワイン会及び、銘醸ボルドーワイン会のご案内

究極ワインのお話は又次の機会にさせて頂きます。ボルドー赤編、ブルゴーニュ白編、シャンパーニュ編とお楽しみにして頂ければ幸いです。

2001年1月より月例で、「toratanuレア!ワイン会」と銘うちました、フランスワイン古酒のワイン会を毎月行なっております。本年2009年5月、お陰様で100回目を迎えることができました。これもひとえに、支えて頂きましたお客様のお陰と感謝しております。当初は、シャンパーニュ・ボルドー・ブルゴーニュを取り混ぜての会でしたが、会を重ねるごとにブルゴーニュマニアの方が増え、たまにボルドーワインをお出しすると、”ブーイングの嵐”でいつの間にか、シャンパーニュを含めたブルゴーニュ古酒ワイン会と変貌いたしました。
会費・税込1万円の予算取りは、ワイン6千円お料理4千円です。
シャンパーニュ1種・ブルゴーニュ白2種赤2種が標準の容となっております。
因みに、先日開催した9月会の内容は以下です。http://www.toratanu.com/old/old/wk13Sep09.htm

来月の10月会は既に満席とさせて頂きましたが、内容は以下です。
http://www.toratanu.com/old/old/wk12Octobre09.htm

CGIでのご説明は、以下です。
http://www.toratanu.com/i-wine_topics/topics.cgi?page=1

現在募集を開始させて頂きました、11月会の内容は以下です。
http://www.toratanu.com/old/old/wk23Novembre09.htm

CGIでのご説明は以下です。
http://www.toratanu.com/i-wine_topics/topics.cgi

11月会の現在のお席状況は、お席残り15席(15/30)です。

マニアの方のお楽しみとして、毎回オプションにて(ご要望の方のみ)超マニアック古酒ワインを
1種~2種、10杯取りにてご提供いたしております。

9月会は、コルトン・シャルルマーニュの頂点グループ、フェヴレイ&トロ ボーの1995年物を
平行1杯ずつ2杯で7000円。

赤は、ヴォーヌ ロマネ1級クロ デ レア1990年ドメーヌ ジャン グロを1杯4000円にてご提供
致しました。

10月会のオプションは、ちょっと凄いです^^
早近年の伝説になっております、ヴォーヌロマネ1級レ ボーモン1990年ドメーヌ ルロワ!!!!
有り得ない価格!!1杯10000円にてご提供予定です。

11月会の赤は、ボーヌ1級クロ デ ムーシュ1937年ドメーヌシャンソン!
赤の伝説の当たり年、1937年にご期待下さい。
1杯7500円です。
白は、ムルソー1級レ ペリエール1995年ドメーヌコント ラフォンを1杯5000円でのご提供予定です。

今回が開催2回目の、「銘醸ボルドーワイン会」が10月24日(土)19時よりの開催となります。
今回は、90年~62年の現在絶頂の飲み頃の古酒を5種お楽しみ頂きます。
詳細はCGIでご覧下さい。
http://www.toratanu.com/bordeaux-wine_topics/topics.cgi

お席状況は、現在のところ残り7席となっております。(23/30)

洞爺湖サミットの晩餐会でメイン食材となりました、
北海道・白糠「ひま研牧場産」極上の”仔羊”の炙り焼きフォンドダニョーソース 契約農家さんの野菜ムース添えをメイン料理として供します。
夢のようなマリアージュを実現いたします。

この会のオプションワインは、シャトー モンローズ1929年を超特価!!
一杯10000円にて ご提供させて頂きます。

1929年といえば、20世紀を代表するフランスワインの超当たり年で有名ですが、
「世界恐慌」の年として余りにも有名です。
この美味なる歴史を飲み込み、不景気をぶっ飛ばす活力と致しましょう!
10杯限定のところ、既に7杯のご予約を賜っております。
(後日、Ch.Montrose1929の画像をアップいたします)

究極のワインは、究極の当たり年にあらず?!


ご存知の通り、ブルゴーニュワインは単一品種で、赤はピノ ノワール、白はシャルドネのみから造られます。内陸部に位置するブルゴーニュ地方は、気象条件に大変影響を受けやすく、それゆえ「テロワール」と「ヴィンテージ」が率直に紡ぎだす純粋無垢なワインといえると思います。
私たちはよく、この年は外れ年、この年はまぁまぁ、この年は当たり年と、一喜一憂していますが、
どうなのでしょうか?究極の当たり年といわれる年のひとつ1969年は30年経ち、やっと飲み頃になり(秀逸な造り手の場合)、1923年、1937年、1945年、1947年、1949年、1959年も未だ現役のヴィンテージとして、私たち古酒ラヴァーを存分に楽しませてくれます。ということは当たり年は忍耐が必要ということになります。しかし外れ年は、いち早く、そしてリーズナブルに楽しめるメリットがあります。数知れない古酒を愛でてきた一般論ですが、ここに強烈にして愕然たる事実があります。
それは・・・Romanee Conti 1956!!!弊店の常連のお客様であるDr.O氏は究極のはずれ年の1956年のお生まれ、奥様共々、ブルゴーニュワインマニアで以前より50歳の誕生日にはロマネ コンティ1956年を持込から一緒に飲もうね!と嬉しいお言葉!!でも・・・腐ってたらゴメンネ・・とも・・・。
そのXデイの暫く前にお預かりし、色調を見る限り大変健全そう。そして当日、他のワイン殿下を楽しまれたトリとして登場。ゆっくりと慎重に抜栓、その高貴なブーションは無事に降りたち、この時の為に磨き上げたロブマイヤーにそっと注ぐ。その霊妙な液体は、未だ深いガーネット色を湛えトロリと粘性が有る。そして一嗅ぎ、思わずロブマイヤーを落としそうになるくらいの、優しく、そして凛とした高貴なシャンピニオンの香り、軽々にトリュフと発するのが躊躇われる、偉大なスーボワの芳香。驚く事に、予想に反し、旨み成分アミノ酸の香り(偉大な年のこの古酒にでる鰹節の香り)が現れない?もっと複雑にして豊かな晴れやかな表情だ。このワインの形容に使われる「完璧なる球体」を初めて実感する。そして2時間後もはじめの状態を保ち続け、いっこうに落ちる様子がない。正に驚愕!!!外れ年に初めて顔を出す偉大な「テロワール」がここにあった・・・。偉大な古酒が益々判らなくなる(^^;

自身の生まれる前のワインにロマンを感じるか?




20世紀の究極の当たり年、1945年!

第2次世界大戦終戦の年。
私が最も素早く反応する数字

(車のナンバープレートにも反応します^^;)

1945!!!

あの忌まわしい戦争が終結した年、

この神がかり的なヴィンテージは、

天の祝福がその一年の天候を造り上げたのか?
今までに何度この年のワインで涙した事だろう・・・。
収穫量が平年の十六分の一まで激減し、

そして16倍のパワーを宿したのか?

前出のMusigny1945Vovueと対を成すだろう、

究極のブルゴーニュ赤ワイン。
クロ デ ランブレイ1945


(Clos desLambrays1945)、


当時のオーナーのコソン夫人は 収益など全く眼中になく、ただひたすら自身の納得の行く

芸術作品としてのワインを追い求めた。
同、1937!!!年と共にブルゴーニュ赤ワインの巨星!

以下は、2002年2月11日都内某所にて鑑賞後の日記より
ブル史上空前の(偶然の(^^;)ワイン殿下!!!The 究極に料理不可。不安と期待が錯綜する中、リーデルブルグラスに殿下は降り立つ。・・・・ノンリコルク・・液面7cmのこの殿下はなんという・・・50数年を経て今だ中心部に黒みが見られる。溢れんばかりの果実味を湛えたような、健康優良児然とした色調。例外中の例外が3人の掌中に在る。恐る恐るグラスに鼻を突っ込む、シュルマテュリテ。ロティしたような、いやもっと!焦げたような、そして飛び跳ねるような果実味に全てが支配される。あ~~っなんていう事だ!!この自分の?グラスを支配する歓び、寒気がして鳥肌に襲われる。この存在感に比べあまりにもちまちま生きている自分が恥ずかしい。ずっと香りを楽しみたい気持ちをようやく抑え、おずおずと口中へ。マゼラン海峡も裸足で逃げ出す(^^; 吸い込まれるような深みを帯びた果実味。しかしこの質感にしてスーボアは表れない。なんとまだ若過ぎる・・ようだ!グラスに30ml程残し移り変わりを観ると30分してやっとトリュフが現れる。驚愕物という言葉を、いままで余りにも軽軽に使っていた。’45をボトルに半分残し、さて一息つき晩餐。伴走は、Clos des Lambrays1951、ブーションから、ひょっとすると若い血が入っているかも。しかし不自然さはなく、酸の引き締まった極上ブル。これは多分、あらゆるDRCの上を行くであろう!!全く信じられないバランスの良さ。コソン夫人の偉大さ、そして女性の偉大さに思わず話が進む。
飛び切りの食事が進み、’45に戻る。なんという深さを湛え続けてくれるのだろう。2時間たってもスーボアは殆ど現れない。永遠の命は有りえないが、この殿下から勇気と自信を分け与えて頂いたようだ。

なんとも・・興奮して恥ずかしい限りです(^^;
次回は、Romanee Conti1956!!!

古酒を楽しむ事はロマンか?


toratanu的20世紀3大ブルゴーニュワインに出会い、周到に準備し、スケジュールと体調を整え、その良き日に臨む時、それはロマンか?それとも人生の中の一つの賭けか?しかしいずれにしても、その為に懸命に働き、同志を募り、同じ価値観の中で共有する喜びあるいは、落胆し又次の良き日の為に期す覚悟がある。

以下は、2002年7月22日、都内某所へ持ち込ませて頂き鑑賞した、ミュジニ1945コント ジョルジュ ド ヴォグエの直後の日記から・・・。
本日のワイン殿下の為に、軽めにした食事を済ませ、いよいよMusigny'45に立ち向かう!液面は、7.5cm必ずしも良いとは云えないが、色調からの判断では、まず外れないだろう!ソムリエは、抜栓に手こずったようだが、グラスには凛!とした液体が鎮座まします!店のオーナーは、やや遠慮気味に、オレンジが強いと言われるが・・マイグラスのこの色合い・・素晴らしい!思ったよりずっと濃い色調、当たった!・・ほっ。おずおずと、グラスを鼻に近づける・・・ひぇ~~~~!!思わずソファーに倒れ込みそうになる。あまりに複雑なニュアンスで3人とも言葉が出ない。凛とした、それはそれは芳しい液体!これを言葉で言い表わす術を知らない・・・。降り立ったワイン殿下が静寂を呼ぶ。30分後まだ口にできない自分がいる・・・。そうだ!アニスだ!!上品な甘味に包まれたパスティスの香りだ!!!そして、ひと啜り。決して濃くはないが、余りにも絶妙なバランス!これぞ、Musigny de Vogue!!!!!!言葉にするなら、精緻美!か!!昨年11月の同ワインと比して、バランスの良さは圧倒的に今日のボトル!’偉大なワインなどない!そこに偉大なボトルが在るだけだ’ん~~!蓋し名言!!

コメント続き 画像:クロ デ ランブレ1945 ロマネ コンティ1956 ミュジニ1945ヴォグエ









欧州の貴族が、そしてアメリカンドリームの達成者たちが、自ら楽しむワインを買い入れるのではなく、子へ孫へ、ひ孫の為にワインを買い入れ、貯蔵していった訳を知る事となります。正にパラダイムシストでした。その後のプライベートワイン会は、各々が自慢の古酒ワインを持ち寄る会へと変貌していき、益々古酒ワインの魅惑にとり憑かれてまいりました。いつしかワインの飲み頃の持論は、ブルゴーニュワインの場合、ヴィラージュで5年~、プルミエクリュ10年~、グランクリュ15年~そして、ボルドーワインは、特1級シャトー平年20年~当たり年35年~超当たり年50年~とこれでも控えめだと思っております。シャンパーニュでさえも、キュヴェの場合20年~数十年経過物を理想としております。ソムリエの資格を取得した20余年前頃より、古酒の世界を知り以来、”古酒のみに生きる”体になってしまいました(^^;ワインも数ある嗜好品のうちの一つですが、古酒ワインがすべてのワイン好きの方にご理解頂けるとは思っておりません。いや、お好きになって頂けるとは思っておりません。私自身も、30余年前ドイツワインの爽やかな甘さに魅力を感じ、ひたすらドイツワインに勤しみ、今でもエゴン ミュラー、J.J.プリュム等のQ.M.Pは大好きなワインの一つのカテゴリーとしております。(但し、現在はそれらの30年超の古酒)その後、「濃い・強い」ボルドーワイン、新世界のワインに嵌り飲み尽くし、書物の記述にある、ボルドーの「女性的繊細さ」「エレガントさ」に疑問を感じ、先達より勧められた、ボルドーのそしてカリフォルニアの20年~数十年経過の古酒との出会いで、「目から鱗」となりました^^。
画像は、私のワイン遍歴の中で最も感動したブルゴーニュ赤ワインです。
この中での順番はつけられませんが、最も意外なのはロマネ コンティ1956だと思います。
50年代で51年と並ぶ凶作の56年が、この神がかり的なテロワールをくっきり映し出してくれるとは!
究極の当たり年、1929/1945/1959を軽く凌駕してしまうなんて?信じられませんでした。
これ以降、軽々に外れ年・・・と言えなくなりました。